【映画】 AMY (エイミー) 【あらすじ、感想など】切ないドキュメンタリー、音楽に愛され男を愛したエイミーワインハウスの人生
こんばんは、のじれいかです。
『AMY』(エイミー)を観ました。
2011年に27歳の若さで急逝した、ジャズ歌手でありシンガーソングライター、グラミー賞を受賞したキャリアを持つ、エイミーワインハウスの人生を追ったドキュメンタリー映画です。
AMY 作品情報(キャスト)
公開年度 2015年
上映時間 128分
監督 アシフ・カパディア
キャスト エイミー・ワインハウス
あらすじ
幼少期から、サラ・ヴォーンとトニー・ベレットを尊敬するジャズを愛するエイミーは、16歳の頃からジャズバーで歌いキャリアをスタートさせる。私生活、恋愛を書いた歌のデモテープを聴いたソニーと契約を交わし、プロ歌手としてのキャリアをスタートさせ、成功を手に入れていくエイミー・ワインハウスの早すぎた人生の軌跡を追う。
評価、レビュー
エイミー・ワインハウスという人の音楽を初めて聴いたのは、ラジオから流れる歌声でした。
その成熟した声に、黒人の年配の女性シンガーではと感じたことを覚えています。
彼女の生々しい生き様は、ジャニス・ジョプリンなど1960年代に活躍した女性シンガーを彷彿とさせ、何か奇妙な時代のズレのようなものを感じます。
偶然にもジャニスとは享年が同じで考えさせられます。
エイミー・ワインハウスには、ビヨンセ、リアーナ、テイラー・スウィフトらとは少し違う生っぽさがあるような気がします。
最近のシンガーや俳優など表舞台に出るセレブリティーたちは、アルコールも控えめで健康志向が強い様子だし(少なくとも表向きは)、一般でもそこまでお酒を飲む人少なくなりました。
何かに溺れたり依存しなくても自分を保つことができる強い人が増えたということなのでしょうか。
エイミーが自身が自分が10代の頃、流行っていた音楽に魅力を感じられないという言葉は印象的でした。
ジェームス・テイラーやキャロル・キングなどを聴いたとき、心を表す新しい曲はもうない(出切ってしまった)と話しています。
そんなところにエイミーワインハウスのセンスのよさを感じてしまいました。
あまり有名になりたいとは思わない、特別扱いをされてしまうと自分が消えるようで怖いとエイミー本人が繰り返しています。
歌手として成功を望みはしたものの、セレブ扱いなどあれたくはなかったし、もっと普通に暮らしたかったというのがエイミーの本心だったのは間違いないと思います。
ステージで堂々と振る舞っていても、本当はか弱い人だったのが映像を見ていると伝わってくるのですが、これほど弱い女の人を、無理に引っ張り出す周囲の姿勢にもエンターテイメントの世界の過酷さを感じずにはいられませんでした。
普通だけど、家庭には恵まれていないちょっと不幸な女の子が、音楽にだけ凄まじいセンスを持っていた。ただそれだけのこと。
27歳でこの世を去ったエイミーは恋愛を唄うのが精一杯だった。
でも今もしも元気でいたのなら、子供だとか家族だとか、誰かの幸せだとか、そういったテーマを歌えるような歌手へと成長を遂げていたのかもと想像すると残念です。
でも、彼女の声は今も生きています。
テーマ 「愛と歌」
ログライン「稀有な能力を持ち合わせた普通の女が、若すぎる人生を閉じるまでのドキュメンタリー」
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
のじ・れいかでした。
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