【映画】ハリー、見知らぬ友人 ネタバレあらすじ・感想
ハリー、見知らぬ友人
2000年に制作されたフランス映画。
裸に卵⇩⇩⇩⇩がキテます。
え、ガチに生卵??
タイトルどおり
34歳で家庭持ちの男は、高校時代の友人と再会する。
男は友人をまったく覚えていないが、相手は男をとてもよく知っている。加えてあり得ないほど協力的で気味が悪くなる話。
作品情報
公開年度 2001年
上映時間 117
監督 ドミニク・モル
役名/キャスト/役どころ
ハリー/セルジ・ロペス/ミッシェルの高校時代の友人。親の遺産で暮らす。
ミッシェル/ローラン・リュカ/34歳のフランス語教師。クレアと結婚して3人の娘の父親。
クレア/マルティルド・セニエ/ミッシェルの妻で3人の娘の母親。
プリュンヌ/ソフィー・ギルマン/ハリーの恋人。頭は弱いが本能的な女性。
父/ドミニク・ローザン/ミッシェルの父。歯科医で裕福。ミッシェルを溺愛。
母/リリアン。ロヴェール/ミッシェルの母。ミッシェルを溺愛。クレアとは不仲。
簡単なあらすじ
ミッシェルとクレアの夫婦は古い別荘を購入し、夏を過ごしている。
その日はミッシェルの両親を尋ねる予定だったが、暑さに断念し別荘に戻ることに。
別荘はとても古く修理は思った以上に大変、車にはエアコンがないので娘たちは騒ぎだすし、自分たちも不快なため夫婦喧嘩が増えてうんざりしていた。
帰り道サービスエリアのトイレでミッシェルは「以前に会ったね」と知らない男から声をかけられる。男の名前はハリーといった。だがミッシェルはハリーのことがどうしても思い出せないのだった。
感想
まるで予備知識のないまま観たので、最初ハリーはミッシェルから何かを奪いに来た人ではと漠然と予測していました。
ミッシェルに恨みを抱え、金銭か家族か大切なものを奪いに現れた誰か。
ミステリーだからそんな流れだろうと思っていたところ、全く違う流れでした。
ハリーは結局誰?
ずっと観ているとハリーが自然に馴染んでいるような、やはり何か起こりそうなどちらとも取れる不思議な感覚に陥っていきます。
おそらくハリーはミッシェルの中にいるもう一人の自分、潜在意識の中の存在です。
だからミッシェルがハリーを殺したところで何も起きません。
自分の中に棲んでいるもう一人の自分を殺したに過ぎないのですから。
でも、ミッシェルの両親と兄弟を殺害したのは本当のこと。
殺したのはミッシェルなのでしょうが、同時にハリーでもあるということになります。
そうなると疑問が
ただ、ハリーがミッシェルの中に棲む架空の存在だとすればハリーが両親と面識を持っていたり(普通に会話していた)のはどういうことなのか。
またハリーの恋人プリュンヌの存在はどうなのか。
疑問は残ります。
ハリーの恋人プリュンヌは頭の回転がよいとはいえませんが本能的な女性で、心根はよく男性から見たら肉感的でもあり理想的な相手です。
だからミッシェルがハリーを作り出したと同時に、ハリーに理想の恋人を与えたのかもしれません。
ほかにもハリーはエアコンのないボロ車に乗っているミッシェルに車を買い与えますが、それを買ったのもミッシェルということになります。
するとカーディーラーの店員と会話をしていたのはミッシェルということになるのですが、ハリーと一緒にいたクレアは一緒にいるのはハリーだとはっきりと認識していました。
また、ハリーが宿泊している高級ホテルも実はミッシェルが予約していたことになります。
そんなふうに、いくつか疑問が出てきてしまいました。
日頃おとなしくて穏やか、毒親に口煩く干渉されても逆らわないミッシェルですが、実は親を殺したいくらいウザがっていたのは理解できました。
でもエアコン付きの高級車に本当は乗りたくて、上半身裸で生卵を飲むような生々しい男性像をもう一人の自分像に当て嵌めていたことがおかしくて笑えました。
まとめ
ジャンルでいえばミステリーにジャンルされていますが、ダークファンタジー、いやコメディホラーが合っているかもしれません。
怖いかと思いきや、笑いながら見れてしまう映画です。
あと、ハリー役のセルジ・ロペスが、本当にすごく気持ち悪かった。
上半身裸で生卵を飲んでいる姿は絵的にないと思います。
ミッシェルの正反対のキャラを引き出すこと、極端なビジュアルにして笑いを取りたかったのでしょうけれど、気持ち悪さの方が優っていると思います。
それでは、今回はここまでで。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
のじれいか でした。